アメリカでは、日本以上に子供の送り迎えに労力を使います。
中でも大変なのが、小学校の送り迎え。日本のように小さな小学生を1人で登下校させると、警察に通報されます。
お迎えの方法の中で、多くの人は「カーライダー(car rider)」というシステムを利用することになります。
初めてだと仕組みが良く分からなくて不安な方もいると思うので、本記事で解説します。
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アメリカの学校の送り迎え事情

アメリカでは、送り迎えは何歳まで必要?
州によって何歳までかは異なりますが、10~12歳頃までは、子供を1人で外に歩かせることはNGの所が多いです。
留守番も子供1人はNG。最悪、警察に捕まります。
「仕事をしていてお迎えに間に合わないから今日は歩いて帰らせます」、は通じません。
お仕事で迎えに行けない場合は、アフタースクールプログラム(有料)を自分で探して申し込みます。
学校の送迎方法

アメリカの親たちは、小学生~高校生まで、子供を下記の方法で学校へ送ります。
- スクールバス
- 徒歩
- 車
- ビフォアスクール・アフタースクールに預ける(YMCA等)
我が家は1年間、近所の保育園の「ビフォア&アフタースクール」を利用し、その後カーライダーに切り替えました。
ビフォア&アフタースクールプログラムとは?

外部の団体が有料で提供しているサービスです。日本で言う学童保育のようなものです。
保育園の場合、朝保育園まで送ると、保育園バスで学校までの送迎と放課後の預かりを行ってくれます。
アフタースクールでは、場所によって
- テーマ学習
- スポーツ
- 習い事
- 外国語のダブルスクール(中国圏の子供が通う中国語学習塾、等)
等のプログラムがある場合もあります。
例)YMCAでは、バスケットボール等のスポーツあり
ちなみに「保育園」と言っても、ビフォア&アフタースクールには、小学校中学年くらいまでの子供も通っています。(下の兄弟児と一緒に通うスタイルが多い印象)
4つの送迎方法のメリットデメリット|どれが楽?
各4つの送迎方法のメリットデメリットを紹介しますので、複数から選べる場合は自分の生活スタイルに合ったものを選んでみて下さいね。
①スクールバスのメリットデメリット

メリット
親は家の近くのバス停まで送り迎えをします。指定時間になるとバスが送迎してくれます。学校が遠い場合に便利(中学・高校は小学校より遠くなる)なのと、スクールバスは交通ルールの中でも学校に入る順番も優先されます。私の学区では、無料です。帰りのピックアップが自分で迎えに行くよりも遅くで良くなるので、自分時間が増えます。
デメリット
スクールバスのルートによっては、学校に行くまでに他にも数か所寄るため、30分以上かかることも。その分、朝は早起きしなければなりません。バスの運転手によっては態度が悪い・運転が乱暴という方も。(友人ママがそれでバス→車に変更しました)。生徒が多く集まるので、特に小学生だと車内でケンカやトラブルも良く起こるそうです。高校生以上になり、州によっては自分で運転して通学する人も出てくると、「スクールバスはカッコ悪い」と乗りたがらなくなる生徒もいるようです。また、駐在者で日本に帰国を控えている場合、子供が日本でも車に乗りたがると面倒なことになります。(日本は基本的に車送迎禁止)
②徒歩のメリットデメリット

メリット
スクールバスの次は、歩行者が優先して下校できるため、親の待ち時間が少ないです。大人も子供は自転車やスクーター、スケボーなどを利用することもできるため、家が近い人や運動したい人は徒歩がおすすめ。学校まで親子で会話する時間もできますし、近所の子と一緒に帰るのも楽しいです。珍しいのでいうと、ゴルフカートで送迎している人もいます。(家にゴルフカートがあるなんてなんてゴルフ好きなんでしょう…!)カートは芝生内にも入れるので、カーライダーではなく徒歩で申請しているようです。(近くに停めて子供を引き取ってすぐカートに乗る)学校によっては、年上の子供が年下の兄弟を迎えに行くのをOKしていたり、高学年の子供と一緒なら親不在でもお迎えOKとしているところも。
デメリット
雨・雪・風が強い日はやはり大変です。雨の日はカーライダーに変更する人も多いです(なので車が混みます)。朝はどの家も時間がないので、車よりも登校時間がかかる徒歩は、朝に焦る可能性も上がります。
③車のメリットデメリット

メリット
雨の日でも暑い日でも、スムーズに子供を送迎できます。子供もやっぱり車が一番楽なので、「どれがいい?」と選ばせるとカーライダーを選ぶ子が多いです。ノルマでは体育館等に集まって、番号が点呼されるのを待っているので、その間に友達や先生とおしゃべりして楽しんでいるようです。我が子の学校では、小学5年生がボランティアで車の乗り降りを手伝ってくれます(やりがいがある、と人気のボランティアだそうです)。うちの子も、「お兄さんお姉さんとおしゃべりするのが楽しい」「今日は〇〇ちゃんのお姉ちゃんが担当だった」と毎日楽しんでいます。
デメリット
カーライダーは下校の順番が一番最後なので、例えば下校開始が15時でも、動き出すのは15時5~10分くらい。列も長いので、人によっては30分程車の列で待機します。ちなみに、先頭車は下校開始1時間前から並んでいたりします。迎えが遅いと子供が「もっと早く迎えに来て!」と起こる、という話もよく聞くので、ママが頑張って長時間並んでいる家庭も多いです。仕事をちょっと抜け出して並ぶ、というパパには待ち時間が長すぎますね。下校開始からあえて10~15分くらい後に家を出て、進みだしている最後尾につけてピックアップする方もいますが、一歩間違えると間に合わなくなります。遅れると、フロントデスクにいって、引き取りのサインをしてピックアップすることになります。(毎日何人かは遅刻者がいる気がします…。)悪天候などで、前もって遅れることがわかっている場合は、学校に電話すると良いです。友人が雪道で車がつかなくて送れそうと電話をした際は、「慌てずに気を付けてきてくれればいいよ」と言ってもらえたそうです。
④ビフォアスクール・アフタースクールのメリットデメリット

メリット
何と言っても楽です。お迎えに時間に遅れると焦ることもないです。朝は朝食、放課後はおやつを出してくれるところもあります。学校に近いところだと、放課後も学校のお友達が多くいる場合が多いので、友達作りにも。ちなみに、我が家は初年度、英語教育と友達作りのために1年間利用しました。
デメリット
費用が高いわりに、「ただ預かっているだけ」というところも多いです。勉強のプログラムがあるところでも、それ以外は基本子供たちが遊んでいるのを見守っているだけ、という感じです。アメリカでは保育園も基本「放置」のスタイルが多いので、日本の保育園のような細やかなお世話は期待できません。
カーライダーの流れ|超合理的なシステム

車での送迎は、カーライダーといって、かなりシステマチックに機能しています。最初は感動しました。
流れ
- レーンに車で並んで待機。この時、生徒ナンバーが入ったタグをバックミラー(外から見える場所)に引っ掛ける(フロントガラス内側)
- 下校開始。最初はスクールバスやアフタースクール送迎バスが優先
- 途中に立つ先生が、トランシーバーで番号を学校側に連絡
- 指定されたナンバーの乗り降りスペースで待機
- 自分の子供がくるので、ヘルプの生徒にドアを開けてもらって乗せる
- 退場(レーンは次の車が来るので、横に掃ける)
子供たちが一斉に車に乗り込みます。わが校の場合、一度に13名が乗ります。そして13台がはけると、次の13台が一気にまた乗り降りスペースで待機します。
待ち時間の列を見ると、「なん十分かかるんだろう…」と心配になりますが、思っている以上にかなり早くピックアップできます。後ろの方で待っていても、動き出してから5分もかからないくらい。
必要品|ナンバータグ
子供一人一人に1つ数字が割り当てられます。同じ番号を車に掲げ、その番号を教師が無線で待機場所の教師に送っていますので、番号札は見えやすい位置に掲げないといけません。
子供が複数人いる場合は全員分のカータグを掲げなければなりません。
タグは車のフロントガラスにかけます。
視界が悪くなって危ないなぁというのが最初の感想でしたが、意外と慣れるものです。
24時間つけっぱなしにしている人もいますが、取り外しする人が多いです。
専用の取り付けタグがあると便利
取り外しに便利な〇〇があるとかなり便利なので、Amazonで購入すると良いかも。
横向きなら、運転席前の遮光タブに引っ掛けて置いて、上げ下げするだけというタイプが最も簡単です。子供ピックアップ後は折りたためばいいだけなので楽ちん。

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他にも、

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うちの子の学校のは、紙で配られるので、かけるところがすぐボロボロに…
こういうちゃんとしたタグホルダーがあるとスムーズです。動画にあるように、運転席の遮光のやつに挟むと楽です。
かなり並ぶが、動くと意外とスムーズ
1時間前から並ぶ人もいるカーライダーですが、いったん動き出すと、マンモス校でも15分程で全ての車に生徒を載せ終わります。
車が動き出すころから並ぶと、5分程でピックアップの場所にいけますね。
ただし、雨の日等、天候が悪い時はカーライダーの車が増え、補助の人も傘を差しながらとなるため、いつものり5~10分余計にかかります。
まとめ
アメリカでは送迎は親の大きな仕事の一つです。日本では小学1年生でも1人で登下校できますが、アメリカでそれをやると警察案件。十分注意しましょう。
- スクールバス
- 徒歩
- 車
- ビフォアスクール・アフタースクール
4つそれぞれのメリットデメリットと、カーライダーの流れを紹介しました。
かなりスムーズに動き、そのシステムに最初は感動したものです。カーライダーを利用する際には、使いやすいカータグがあると便利です。
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学校行事や子連れ遊びスポット等、他にもお得な情報を発信しているので、よろしければ他記事もぜひ読んでみて下さいね。


